マンション管理士研究会友士会メンバーの自己紹介のページです。
マンション管理士(第0002032661号)
行政書士 糸賀 淳
マンション管理士の役割と問題点
マンション管理士の役割はざっくりいってふたつあると考えています。
ひとつはマンションのハード面の管理に対してのサポート。つまり、マンションという建物や付属する設備を適切に維持・更新していけるように、管理組合に対して専門的知識や経験を持ってバックアップしてゆくことです。
ふたつめはマンションで生活する居住者へのソフト面でのサポート。それぞれ考え方やライフスタイルの違う人・家族が同じ建物で気持ちよく暮らせるようにルールを見直したり、場合によっては居住者間のトラブルを円満に解決できるような手助けも必要になるかもしれません。
これら全部のことを一人のマンション管理士が対応できるかとなると、それは難しいといわざるを得ません。なぜなら、上記の二つの役割の範囲というのはものすごく広くなるからです。
ハード面での役割を見ても、既存のマンションが現在どういう状態かをチェックするには建築士のような知識と同時に経験も必要になります。例えば、壁にひび割れ(クラック)が生じていたとして、そのクラックが構造的なもので早急に補修する必要があるものなのか、表層のみのクラックで建物の寿命にはほとんど影響の及ぼさないものなのかを判断するには、建築に携わってきた知識と経験が要求されるのです。また、改修工事となると、新築とは違った難しさが出てきます。既存下地の適切な処理の仕方、工事を施工するにあたって邪魔になる設備の移動など数え上げたらきりがない位です。これらのことを一人のマンション管理士が計画することはもちろん、業者が出してきた工事計画や見積もり金額などチェックすることすら難しいのではないかと思います。
一方、ソフト面での役割では、さまざまな知識や交渉力が要求されます。マンション管理業者との管理委託契約を例にとれば、その契約書面に隠された管理組合にとって不利になるような条項を見抜く力と契約そのものに対する知識、場合によっては管理会社と折衝することが必要になります。居住者間の行為・マナーに関するトラブル(騒音、ペット問題など)についていえば、それらの問題を解決するためには民法をはじめとする基本的な法律知識が前提になりますし、人の気持ちや感情についても理解できる社会人である必要があるでしょう。
その他、リスクマネジメントとして建物や修繕積立金などを安全に管理できるように損害保険の知識やペイオフ解禁などから資金の運用に関する知識も要求されるところです。
もう一度繰り返しますが、ここで述べたようなこと全部について一人のマンション管理士の力だけで対応し、解決するのは限界があります。
どうすれば良いか
では、どうしたら良いのでしょう?それぞれの管理組合で困っていること、あるいは潜在的な問題点について、マンション管理士が総合的に解決を図っていくことはできないのでしょうか。
そうではありません。確かに一人のマンション管理士の力には限界があります。そこで、私たちマンション管理士は自主的にネットワーク作りをしています。このマンション管理士ネットワークに所属しているマンション管理士の中には、建築士として活躍している方、管理会社で働いている方、実際に管理組合でさまざまな問題をクリアされている経験をお持ちの方、保険業務に詳しい方、法律知識に精通されている方、契約書や示談書といった書類作りをしている方など、いろいろな知識と経験をお持ちの方がたくさんいらっしゃいます。一人のマンション管理士のバックに、これらのさまざまな知識と経験を控えさせることによって、そのほとんどの問題の解決を図れるような体制にできると考えています。
マンション管理士は、管理組合の運営その他マンション管理に関する専門的知識について行われる試験に合格したものに与えられる名称です。したがって、マンション管理に関する一般的な知識は有しています。それに加えて、マンション管理士個人の努力や経験によって身につけた知識や技能があります。それらを動員して依頼を受けたマンション管理組合の問題解決に向けて助言・指導を行います。そして、そのマンション管理士の力だけではなく、先に記したネットワークの力を得ることにより、より良い提案が可能になるわけです。
私にできること
以上を踏まえた上で、私個人ができることを述べます。
現在私は行政書士・マンション管理士という資格を持って仕事をしています。行政書士という仕事は、1万種類以上あるといわれる官公庁に提出する書類作成、権利義務または事実証明に関する書類作成、それらにかかわる相談を主な業務としています。関係する法律は憲法から始まって、民法、行政法、地方自治法、戸籍法、商法、労働法・・・・・と、ものすごく多くの法律が関係してきます。この行政書士としての仕事と、その関係により築いた各専門士業(税理士、社会保険労務士、司法書士、弁護士など)のかたがたとのネットワークもマンション管理士としての仕事に役立つ部分が少なくありません。また、前職は建築資材を扱っているメーカーに勤務していた関係で建築仕上げの部分(防水や外壁など)についてはよくわかっております。
具体的な管理組合に対する業務としては、
1.管理会社との管理業務委託契約書のチェック、管理組合からのヒアリングなどを行うことによって、管理会社との既出および潜在的問題について解決を図れるようアドバイスします。また、契約書の見直し、場合によっては新規作成します。
2.管理規約のチェック、管理組合からのヒアリングを行うことによって、既出および潜在的問題について解決を図れるようアドバイスします。また、現状に即した管理規約の改定案を作成します。
3.議事録作成(事実証明に関する書類作成)。集会や理事会に立ち会うことによって、議事録の作成を代行します。
4.マンション居住者間のトラブルについて、解決のためのアドバイス、および再び紛争が生じないように契約書(示談書)の作成をします。また、必要があれば居住者ルールを作成します。
5.会計監査。第三者として客観的に「予算に基づき管理行為が適正にかつ効率よく実施されたか」「管理組合の財産の状況はどうなっているか」を監査します。
6.屋上および外壁の調査診断。現状を把握した上でコストと機能のバランスを考えた改修計画案を作成します。
7.その他、マンション居住者個人の生活に関係するトラブルや心配事についてアドバイスします。
以上、糸賀事務所はマンション管理組合にとどまらず、マンションに居住するすべての方にさまざまな場面でお役に立てるような事務所を目指しています。